第4回 ロンドン散歩
August 2011
1698年創業、英国で最も古いワイン商、ベリー・ブラザーズ&ラッド社 (BB&R)。
今月から、ワイン・アドヴァイザーでもある、福田さんよりイギリスで楽しむワインについて紹介いただきます。

バッキンガム宮殿での午餐会が終わり、祝福ムードの町を歩いて行けば、ベリー・ブラザーズ&ラッドのあるメイフェアという地域に入る。

高級ブティックやオークション・ハウスといった欧州の富豪たちのショッピング・エリアでもあり、特に、ちょうど裏手にあるボンド・ストリートには、ロンドン随一の高級ブランド店がひしめいている。軒を連ねる美しいショー・ウインドウとユニオン・ジャックのはためきには、威風堂々とした風格があり、歩を進めながら、エドガーの曲、“威風堂々”が頭を巡っていく。

婚礼日の朝、発表されたウェディングドレスのデザイナーは、アレキサンダー・マックィーンのクリエイティブ・ディレクターを務めるサラ・バートン(Sarah Burton)だった。

ダイアナ妃のそれと比較して、ベールの長さが短いことがBBCのアナウンサーたちの話題にのぼっていたが、このオールド・ボンド・ストリートにあるマックイーンのショップでは、テレビで映し出された純白のウェディングドレスとタキシードに見まがう、ワンピースとスーツが飾られていた。デザインのことを明らかにできなかったショップの店員たちは、この日を待ちに待っていたに違いない。多くの人が足を止め、写真を撮っていた。

ボンド・ストリートから少し脇道に入ると、古典的な絵にかいたようなイングリッシュ・パブが点在している。祝い事を口実に集まった大勢の人たちは、ビールやシャンパーニュを酌み交わしながら、大声で笑ったり、冗談を言い合ったり。知り合いでなくても、知り合いでも構わず、そのときの雰囲気に浸っている、西洋人らしい一面を見ることができる。
特に有名な「Red Lion」は、弊社の社員たちも多く訪れている名店。珍しい弊社のオリジナル シングル・モルトが沢山おいてあり、ウイスキー好きには、是非、お勧めしたい。

1時間くらい歩いただろうか。ふと、気がつくと、ハイドパークのほとりまで来ていた。80年代のディスコソングが大音量で流れている。大きな特設ステージの上で、生バンドが演奏しながら、設置された数台の大型スクリーンに映し出されていた。夏フェスといったところで、多くの出店が出ており、思い思いに踊り、歌い、お祝いに酔いしれていた。最高の気分で、ご一緒させていただく。初めて出会い、もう、2度と出会うことがない人々ではあるが、そのときだけは、まるで、昔からの友人のように笑って踊って。。。本当に楽しい時間を過ごさせてもらった。

翌日、台風一過の静けさ。土曜日の朝に静かな空気が立ち込んだ。
荷物を詰め、再び、ヴァージン・アトランティックの世界一と謳われるラウンジに向かう途中、前日に振られていたユニオン・ジャックが、風に舞っていた。大きな世界規模の行事が終わり、私の旅も終りを迎え、センチメンタルな気分に浸っていたが、最後に素晴らしいサーヴィスが待っていてくれた。ヴァージンの特別なゲートでのチェック・イン。タックス・リファンドもスムーズに終わり、ラウンジではネイルやマッサージ。お姫様な気分で英国を後にした。
福田由加里 ふくだゆかり
成蹊大学、シャミナード大学院ビジネススクール卒
ベリー・ブラザーズ&ラッド日本支店 プライベートセールス&マーケティング・エクゼクティヴ ㈱日刊スポーツ新聞社で記者を務め、ウインブルドン大会の取材を通じ、英国にて欧州王侯貴族のマナーと食に造詣を深める。ドイツワイン基金でワイナリーを巡り、有名ブランドのブランディングに従事した後、ワイン・アドヴァイザー資格取得。
ベリー・ブラザーズ&ラッド社 (BB&R)
1698年創業、英国で最も古いワイン商。英国王室御用達で、エリザベス女王とチャールス皇太子の二人から御用達の栄誉をもつ老舗ワイン商で、ナポレオン三世も顧客だった。
1970年代までボトリングも行っており、BB&Rのボトリングしたワインはオークションハウスで高額になった。繊細な上級ワインの取り扱いについて、大きい信頼を誇っている。
★日本語ウエブサイト 『ベリー・ブラザーズ&ラッド オンラインショップ』
http://www.bbr.co.jp
★BB&R
http://www.bbr.com/virtual-tour /
http://www.bbr.com/