第6回 湖水地方で生活体験、セルフケータリングステイ
October 2007
英国政府公認のブルーバッジ保有の観光ガイド
木島タイヴァーズ由美子さんが、見て遊んで食べて楽しむ一味違ったイギリスの歩き方をご紹介します!

湖水地方と言えば、ほとんどの日本からの観光客はBOWNESS-ON-WINDERMEREに滞在し、1,2日で観光をして帰られるようです。
しかし、時間があったら是非、それ以外の小さな町も訪れてみてはいかがでしょう。
今回は、コニストン湖のほとりにある村、コニストンで、セルフケータリングのコテージに泊まるホリデーをご紹介したいと思います。
敢えてこの村を選んだのには、ふたつの理由があります。
ひとつは、観光地としても、十分見所があるにもかかわらず観光化され過ぎず、ひとびとが、普通に生活をしているのを是非、皆さんに見ていただきたいという理由から。
そしてもうひとつの理由は、コニストンは、ウォーキングをする人たちに人気の町で、多くのルートの基点となっていることです。

町のインフォメーションではウォーキングの地図が手に入りますし、SUMMITRECKSというアウトドア専門店では、ウォーキングブーツや、防水ジャケット、ラックサックなどを貸し出しているので、日本からいらっしゃる場合はとても便利。そして何と言っても、ここにはウォーキングをする人たちが泊まるのにふさわしいセルフケータリングのコテージが沢山あるのです。
歩いた後で、泥んこになった靴を玄関で脱げるというのは、ホテルではできないこと。
「気を使わないで、くつろげる場所」ということがウォーキングをする人たちに受けている理由かもしれません。

THE COPPERMINES & LAKES-COTTAGES は60以上のコテージを管理しています。
コテージには、台所、ラウンジ、ベッドルームなどがあり、キッチン用具も揃っているので、自炊ができます。町の食品店で買った食材を生かしての料理は楽しいものです。
例えば朝、ウォーキングを始める前に欠かせないのがボリュームたっぷりのイングリッシュブレックファーストですが、それには、ファミリービジネスとして地元のひとに愛され、今は3代目というHUTCHINSONSのソーセージが人気です。

ウォーキングに疲れた場合には、町のパブやレストランで夕食をとることも出来ます。
BLACK BULLという400年前に建てられたパブでは、裏の醸造所で作られる『OLD MAN ALE』や、ビール祭りで英国チャンピオンの栄誉に輝いた『BLUEBIRD』などの地ビ-ルを味わうこともできます。
過去に、ここを訪れた人の中には画家のターナーや、詩人コールリッジ、近年では、コニストン湖でボートのスピード世界記録に挑戦中に事故死を遂げたドナルド.キャンベルがいます。(因みに 『BLUEBIRD』とは、この時にキャンベルが乗っていたボートの名前です。)
そしてコニストンのセルフケータリングを利用する場合、是非お勧めしたいのが、'出前'です。出前といっても日本のそれとは少し違いますが、ホームパーティには、是非お勧めです。
コニストンにあるHARRYS RESTAURANT & WINE BARから届けられた夕食をオーブンに入れて温め、温まったところで、パーティの始まりです。

一日ウォーキングをして疲れた日には、この'出前'は本当にありがたいものですが、全てオーダーメードですからお好みを言って、オーナーのハリーさんと相談しながら数日前にはメニューを決めます。可能な限りローカルの食材を使っているので、味は保障付き。
例えば、YEW TREE FARMの羊を使っての『お団子入りラムのシチュー』です。
(このファームは、ピーターラビットの生みの親であるビアトリクス.ポターが所有していたもので、最近では『ミス.ポター』の映画のロケ地としても使われた。現在はナショナルトラストのテナントであるジョンとキャロライン夫妻が湖水地方の名産ハードウィック羊や、お腹に白い腹巻を巻いているような、ベルテッド.ギャロウェイ牛を育てているが、小売もしている。)

デザートのホワイトチョコレートのチーズケーキは、ハリーさんのレストランのメニューにさえ載っていない特別なものですが、彼が自慢するだけあって、スムースにとろけるようなホワイトチョコレートとクリームチーズのやさしい甘さは、甘党でなくてもつい、おかわりに手が出そうになってしまいます。
又、ホームメードのアイスクリームや、大の甘党にはスティッキー.トフィー.プディングも評判です。
食後は、ラウンジに移ってコーヒーを飲みながら更に会話は続きます。
湖水地方の秋や冬は寒く厳しい時もあります。それでも地元のひとは、夏だけに限らず一年中ここでのウォーキングを楽しみます。
それは、どんな天候の時でも、家に帰れば暖かい暖炉と、おいしいホームクッキングが待っているからでしょう。
そんな楽しさを味わえるのが、セルフケータリングのコテージでのホリデーなのです。