第7回 みじかい夏
August 2010
庭園デザイナー。花と緑に魅了され路上販売から店舗、そして庭造りを展開。その後、苔を使った庭で独自の世界観がガーデニングの本場イギリスの伝統行事「チェルシーフラワーショー」で高く評価され、史上初の3年連続金メダルを受賞。2010年にはショーガーデン部門にチャレンジする。全国で壁面緑化事業を手がけるなど環境保護に貢献すべく多方面でも活躍中。

イギリスの夏は、春と夏が一緒にやってきます。長い冬が終わり、木々や花達がイッキに芽吹き、沢山の花がイッキに咲きます。毎週、毎週、土・日はどこかで何かイベントをやっています。大きな公園にはメリーゴーランドや動物園もやってきます。大人から子どもまでこの夏を体中で楽しんでいる。また、それを沢山のグリーンが包んでくれています。夕方になると、あちらこちらのパブに、みんな集まってそれぞれの趣味の話、特に多い話がやっぱりガーデンの話です。

一般的にイギリスの家は前庭があり、家の後ろには大きなメインガーデンがあります。またほとんどの家には暖炉があります。そして芝です。芝に関して話すとイギリスは世界一芝が似合う国。また一番環境に合っている国じゃないかと思います。みんなご飯を食べるのと同じように芝刈りをし、花を植えます。それは、子どもの頃からの習慣なんです。こんなイギリスだからこそ、いろんなスポーツや文化がここ、イギリスから発祥したんだなぁと思います。確かに、風景や花は当然きれいな国ですが、私が一番触れ合って欲しいのは、イギリス人なんです。私の友人はチチェスターというイギリスの南の方の町に住んでいます。

彼の町に行くと、まず土日には空を見るといつも黄の2枚が羽がついた飛行機や、派手な飛行機が飛んでいて、すれ違う車の後ろにはモトクロス用のバイクや自転車が積んであったりして。で、彼はその町で、よくバブに連れて行ってくれるんですが、そのパブで初めてあった人でも、まずはジョークが飛んできます。ユーモアのセンスがオシャレなんです。そして、はじめは、ギネスで2〜3杯飲み、そしてスコッチに変わります。そしてそれぞれが自分の趣味について話し出すのです。それも、おじいちゃんも、おばあちゃんもそこにいて、それも子どもみたいにそれぞれの趣味の話をします。みんな繋がってるって感じです。

イギリスの夏は短い。だからイギリスの人ってその夏を1分1秒楽しさを極める達人だと思います。この季節のイギリスはコアな趣味の人にはたまらない。私は特にモータースポーツが大好きなので、それもモトクロス。日本ではもう52歳なんで乗ってはダメと禁止令が出ていますが、イギリスに行くとまだ52歳なんで乗れるんじゃないかと皆に言われます。実はチェルシーの合間に僕の友人の裏庭でのっているのです。そこには男の子が2人いて。私がオートバイに乗っているのを見て一気に天才扱い!いきなり仲良しになれました。その町では庭師というより、オートバイ好きでウイリー(一輪走行)の上手いおじさんになっています。

飛行機、モトクロス、クラシックカー、ガーデニング、ダンス、ゴルフ、テニス、骨董品ありとあらゆる趣味やスポーツの原点がここイギリスにあるのです。この夏にイギリスで現地の友人をGETしませんか!人生そのものが楽しくなりますよ。そしてもう一つ忘れていた事があります。私はほとんど英語が話せません。分かる単語は「オッケー」、「イエス」など本当に片言だけです。でも一緒に笑ったり出来る。話すのはその時の前後の雰囲気とボディーランゲージ。英語ができなくても問題ないのです。

一週間くらいフラッとイギリスに行くのならどこか田舎町がお薦めです。行く前にその場所をちょっとだけ調べておくとさらに楽しめると思います。
私のお薦めはあまり知られてはないチチェスターという町です。そこのパブでお酒を飲み土日のその町の人と自然の風景イギリスでも最高に好きな町の一つです。内緒ですけど。
最後はお楽しみのガーデニングミニ講座。今日は夏の水やりについてです。植物は水が命。でも、夏場の水やりで悩ましいのが旅行などで家を空ける時です。出張も長期だと心配ですよね。そんな時どうする?はい。そんな時は植木鉢の底の受け皿に水をためて出かけましょう。帰ってきたら、植木たちは元気な姿で迎えてくれますよ。
石原和幸
Ishihara Kazuyuki
庭園デザイナー。22歳で生け花の本流『池坊』に入門。以来、花と緑に魅了され路上販売から店舗、そして庭造りを展開。その後、苔を使った庭で独自の世界観がガーデニングの本場イギリスの伝統行事「チェルシーフラワーショー」で高く評価され、史上初の3年連続金メダルを受賞。2010年にはショーガーデン部門にチャレンジする。全国で壁面緑化事業を手がけるなど環境保護に貢献すべく多方面でも活躍中。1958年長崎県生まれ。
石原和幸デザイン研究所 ’風花’
http://www.kaza-hana.jp/