第2回 旅づくりのアドバイス
August 2008
毎号イギリスの特集記事が満載の雑誌『RSVP』。取材のために年に数回は渡英するという同誌編集長が、はじめて子供を連れてイギリス旅行へ。その体験談を語っていただきました。

今回の計画を立てる際、ウェブサイトであれこれリサーチしてみましたが、「子供と行く」という視点でまとめられている情報が思った以上に少ないことに気づきました。そこで、子供とイギリス旅行に関する疑問や不安について経験を交えてまとめてみました。
■飛行機の旅は大丈夫?

今回の旅でいちばん心配だったのは12時間の飛行機の旅でしたが、結果的には心配するほどではありませんでした。5歳や7歳ともなるとキッズ向けの映画などは最後までおとなしく見ていますし、テトリスやインベーダーなどのゲームも英語表示ながらすぐに慣れていました(使い方がわからない~!と何度か起こされましたが)。また、時折クルーの方々が来て話し相手になってくれたりお菓子をくれたりしたこともあって、思った以上に平和な空の旅でした。
■食事はちゃんと食べる?
今回の旅ではフィッシュ&チップスやパブランチ、クリームティーなど、伝統的な料理を食べる機会が多かったのですが、拍子抜けするほどに好評でした。それもそのはず、子供たちが好きなポテト、牛乳やチーズなどの乳製品、パンなどはヨーロッパが本場。素材の味自体は日本よりおいしいに決まっています。ちなみに今回の旅で唯一評判が悪かったのはお昼に日本食屋で食べた味噌ラーメンでした……。
■安全面は大丈夫?
イギリスのことを知らない人によく聞かれるのがこの質問です。一概に言うのは難しいですが、相応の心構えをして非常識な行動をとらなければ、多くのトラブルは防げると思います。特に子供との旅の場合は、病気や迷子の心配があるので準備が大切。常備薬を用意したり現地の病院の情報を調べておくのは当然のことですが、それに加えて今回は迷子用のカードを作って子供に持たせました。カードには子供の名前と親の携帯番号、日本大使館や友人宅の電話番号を書いて、「迷子です。ここに電話を」と英語で書き添えました。あとは、現地では常に子供に目を向けていること。特に信号お構いなしに道路を横切る習慣には要注意。イギリス人が渡るのを見て安全確認せずに付いていこうとしたことも何度かありました。
■どこに泊まるか?

子供連れの旅でポイントになるのは泊まるところ。というのも、小規模なホテルやB&Bでは子供不可というところが少なくないからです。ウェブでホテルを検索する際は「family friendly」「child friendly」などのキーワードを用いて探すといいでしょう。我が家の場合、ロンドンではホテルではなく、キッチン付きのアパートメントを選択。

到着初日から子供連れで外食も億劫ですし、なによりスーパーに買い出しに行くのが楽しいというのが選んだ理由です。
初日はスーパーでそれぞれが食べたいものを買ってパーティー気分で夕食を楽しみ、翌日は観光の合間に部屋に戻ってくつろいだり知人を招いたりして、自宅にいるような気分で楽しい滞在になりました。
■安い宿泊先はどこにある?
ただでさえホテル代が高いイギリス。家族連れの旅となると特に気になるところです。そこで、帰国前日など「寝るだけで充分」という場合は、徹底的に価格重視で宿を選ぶことをおすすめします。我が家の場合、帰国前日はヒースロー空港から20分ほどのところにあるホテルチェーン、トラベロッジに宿泊。過去にも泊まったことがありましたが、今回はなんと1泊20ポンド(1室!)。ちゃんとしたチェーンですから清潔で広さも充分。このほか、デイズ・インというホテルのチェーンは1室50ポンド前後で泊まれますし、高速道路のサービスエリアには1室35ポンドの部屋もあります。これらをうまく活用してみてはいかがでしょうか
■移動は電車か車か?
我が家の場合、ロンドンを離れてからはレンタカーで移動しました。ガソリン代がリッター約1ポンドと日本より2割は高いですが、それでも地方をまわる旅では電車よりもメリットは大きいと思います。電車の旅も楽しいのですが、ホテルや目的地への移動にタクシーやバスを乗り継いでというのは子供が一緒だと大変。いきなり眠ってしまうこともあるし、「おしっこ~」「うんち~」も突然やってきます。それに電車の場合、宿泊場所はどうしても駅から近いところになるので宿泊費も高くなりがち。海外でのドライブは敬遠される方も多いですが、イギリスでのドライブはとても快適なのでぜひトライしてみてください。
■英語力はどの程度必要?
言葉の面では、子供連れの旅だからといってなにも特別なことはありません。最低限のコミュニケーションができれば大丈夫。たとえ下手でも子供の前で英語をしゃべると、「パパ、えいご、しゃべれるんだ~」と子供から尊敬されるので、こういう機会をうまく利用(!?)したいものです。今回、子供たちには「Nice to meet you」、「My name isノ」などの簡単な挨拶を覚えさせて行きましたが、結局、彼らがいちばん自信を持って使えるようになった言葉は「Toilet!」でした。言葉は必要に迫られれば使えるようになるという好例かもしれません。