第1回 子供と行くイギリスは楽しい!
July 2008
毎号イギリスの特集記事が満載の雑誌『RSVP』。取材のために年に数回は渡英するという同誌編集長が、はじめて子供を連れてイギリス旅行へ。その体験談を語っていただきました。

子供連れで海外といえば、ハワイやグアムなどが人気。たしかに近くて行きやすいし、値段も手頃です。そんななか「子供連れでイギリスに行く」と言うと、周囲からは「物価が高いのに優雅ねぇ」とか「遠いのに大丈夫?」というような反応が返ってきます。でも、そんなことは百も承知。それでも子供をイギリスに連れて行こうと思ったのには理由がありました。

子供の頃の旅は、ひとつひとつが貴重な経験です。その旅が子供の世界観や物事のとらえ方に影響を与えるでしょうし、もしかしたら人生が変わるかもしれません。そう考えると、ビーチリゾートでレジャー三昧も悪くはないのですが、ヨーロッパの“本物”の文化に一度は触れさせておきたい……そう考えたのです。
今回の旅を計画するまで、イギリスといえば「大人の国」という印象でした。でも、子供の目線でとらえてみると意外と接点が多いことに気づきます。トーマスやピーターラビット、プーさんなどのキャラクターは子供なら誰もが知っていますし、ハリー・ポッターは欠かさず見ています。それに、今の子供たちにとってスポーツといえばサッカー。その本場といえばもちろんイギリスです。つまり、普段子供たちがテレビや映画、絵本などで触れている世界を実体験できる国、それがイギリスなのです。
今回の旅は6泊8日。ロンドンで2泊した後、レンタカーでコッツウォルズ、北ウェールズへと回り、リバプールでプレミアリーグの試合を観戦後、ロンドンに戻るというルートを選びました。では、子供たちがどういう経験をしたか、まずはその様子を紹介しましょう。
■ロンドンでミュージアム体験!

ロンドンでの遊び場というとミュージアム巡りがなによりおすすめ。テーマに応じてさまざまなミュージアムがあり、その多くは無料です。我が家は到着した翌日にサウス・ケンジントンの自然史博物館へ。

最近はカードゲームの影響で恐竜ブーム再来のようですが、館内の恐竜の展示には大興奮。展示の内容も素晴らしく、気がつけば大人もその世界に引き込まれてしまいます。
子供たちがなかなか帰ろうとしなかったので、結局、予定していた科学博物館や交通博物館には行けませんでしたが、できれば数日かけてゆっくりと回りたいところでした
■ダブルデッカーも大喜び!

ロンドンでの移動はバスや地下鉄でしたが、特にダブルデッカーがお気に入り。特に2階最前列からロンドンの街並みを眺めるのは気分がいいですし、荒っぽい運転(!)はまるで遊園地の乗り物に乗っているような感覚を味わえます。今回、子供連れだからわかったことですが、ロンドン市では数年前から「ロンドンをファミリーフレンドリーに」というキャンペーンを実施中で、地下鉄やバスは11歳まで無料です(大人同伴の場合のみ)。日本では6歳(就学児)から子供料金が適応されることを考えると、ロンドンの方がずっとお得ということになります。
■生のプレミアリーグを初体験!

今回の旅のハイライトのひとつがサッカー観戦。サッカー好きの子供たちのために、リバプールに拠点を置くエヴァートンのホームグラウンド、グッディソンパークでの試合のチケットをウェブ経由で購入しました。サッカーのスタジアムには子供連れのための家族席がありますが、グッディソンパークの家族席はメインスタンドの中央・最前部。

なかでも我が家の席は「A列」、つまり最前列でした!
試合前は像のマスコットが遊びに来るし、いざ試合が始まれば身体がぶつかり合う音が聞こえるほど。サポーターたちの応援の迫力も加わって、プレミアリーグ観戦は子供には強烈な体験だったようです。
■蒸気機関車も本場ならでは!

イギリスには保存鉄道が数多くありますが、我が家も北ウェールズのスランゴスレンという町で蒸気機関車を体験しました。子供たちにとって蒸気機関車は初めての体験でしたが、標準軌の車両は狭軌のミニ機関車とは比べものにならないくらいの風格と迫力です。また、車窓に広がる風景は、川にかかる石橋あり羊が草をはむ姿ありで、眺めていても飽きることはありません。片道30分の旅はアッという間でした。
次回は「旅づくりのポイント」と題して、子供連れの旅のアドバイスをまとめます。