第25回 Only joking! ユーモア好きな英国人
April 2010
英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシルの英語講師が、イギリス文化についてご紹介します!リアルなイギリス情報をお楽しみ下さい。

Written by Philip Patrick (フィリップ・パトリックは
ブリティッシュ・カウンシルの英語講師です)

英国の友人がドイツの会社で働いていた頃、上司に呼び出されて職場での振舞いを変えるように言われたそうです。なんと、友人は仕事中に沢山のジョークを言うのを止めるように強く忠告されたのです。ただ、この話の教訓はいたってシンプルでした。彼のジョークの質や量が問題というよりは、実用本位の国とされているドイツでは、ユーモアにはふさわしい時間と場所があり、勤務時間が終わってからがそのときだったのです。
同僚を楽しませようとする行為を注意するという考えは、英国ではありえません。面白いコメントをしないことのほうがもっと問題になるでしょう。私が以前働いていたスコットランドの工場では、ふざけることが日常茶飯事でした。
いい年をした大人が即席の話でだましあったり、持ち物を隠したり、誰もが楽しいニックネームを持っていたり、ボーナスが面白さに応じて決まったり。最後のコメントは冗談ですが、
‘comedy’ (笑い) は職場で重要な位置をしめていました。
日本人にとっての誠実さと同じように、英国人にとってユーモアは、文化に浸透し、息をするのと同じぐらい自然にフレーズを紡ぎだしてきました。そのため、英国の笑いの要素、コメディーは他の国に比べて優れているというよりは、種類が豊富です。しゃれや語呂合わせなどは、お店やレストランの名前から、新聞のヘッドラインや広告のスローガンまで、至るところで目にします。レストランで例を1つ挙げると、
“try the magical Turkish food at ‘Abrakebabra’”なんて店名も。クリスマスの時期に登場するクラッカーの紙に書かれている
‘corny’(陳腐な)ジョークでさえ人気があります。
エスキモーが‘雪’に関する単語を40個持っていたとしたら、英国人は‘笑う’に関する単語
(‘chortle’, ‘titter’, ‘giggle’, ‘guffaw’ などなど)を同じぐらい持っているかもしれません。舞台役者のためには、舞台上で
‘crack up’(大笑いする)という単語や、笑いが止まらない役者を意味する
‘corpse’という単語もあるぐらいですから。
ユーモアは時に競争になり、英国には知恵比べの戦い
‘The British Comedy Awards’ があります。コメディーの授賞式を毎年行う国が他のどこにあるでしょうか。英国では大変な人気で約1千万の人々に見られています。
英国と日本の
‘comedy’ (笑い) を比較すると、私は以前、伝統芸能である落語を聴きにいきました。半数以上の年配の聴衆が落語中は眠っていましたが、演目が終わるや否や目を覚まして、熱心に?拍手していました。 ‘笑っていいとも’を観覧し、やや当惑気味のランチタイムを過ごしたことも。タモリさんには申し訳ないのですが、笑えませんでした・・・。
一方、共通点といえば、英国にも日本の漫才にあたるComedy Double Acts というものが存在します。ただし、頭は叩きません。また、英国にはいくつかのコメディーの学校があり、大阪の某お笑い学校の英国版はリバプールの学校でしょうか。ただ、断言してしまうと、英国では都市毎に独自の
‘comedy’ (笑い) のヒーローや地元の
‘comedy’ (笑い)の好みがあるので、物議を醸してしまうかもしれません。
ユーモアは観光客にとって難しいものですが、英国文化を勉強している学生にとっても同様です。ただ、ユーモアを理解しようとすることは面白いでしょう。ちなみに英国放送教会BBCではコメディーショーの収録観覧を提供しています。貴重な経験にご興味ある方は
こちらで。
さらに英国のコメディーにご興味ある方は、YouTubeで下記のようなキーワードで検索し体験してみては如何でしょうか。
Blackadder
Victoria Wood – Two soups
Father Ted
Monty Python Fish dance
Talc and turnips
楽しめるものがあればいいのですが、もし、
‘get it’(面白いものをみつける)できなくても、ユーモアは好みの問題で、全くの主観であることをお忘れなく。 または、シェークスピアの名言をアレンジして、
‘Nothing is funny or unfunny but thinking makes it so’. タモリさんだったら、‘It’s OK not to ’. !?
英国の公的な国際文化交流機関 ブリティッシュ・カウンシル
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