
スコットランドのグラスゴーでは、男友達同士は、相手の身長や体重から、"big
man"(大男) または"wee man"(小さい男) と呼び合います。女性には"Hen"(雌鳥)と親しみを込めて呼びます。エディンバラでは、友人に対しては"gadgie"(やつ)と呼びかけけることもあります。北イングランド特有の方言、Geordiesが誕生したニューカッスルでは、"bonny lad"(かわいいやつ、子)や"kidder"(おちゃめなやつ、ひと) という言葉は好意を表す呼びかけの言葉です。女性には"pet"(お気に入り)という呼びかけの言葉があります。
アイルランドからの移民の流入によって、"Scouse"と呼ばれる特有の方言と英国でも最も強いアクセントを持つようになったリバプールでは、"lad"
(男の子)が短くなった"la"という呼びかけがあります。
北アイルランドでは、友達になると、アイルランドの非定住民族に由来し、少年を意味する言葉 "sham"と呼びかけられるでしょう。ウェールズでも、男性同士では少年という意味の
"boyo" や "butt"という言葉がよく使われます。ただ、この "butt"
という言葉は標準の英語では、お尻という意味を持つので、気をつけたいところ。
地域の方言や人々が"Brummies"と呼ばれるバーミンガムでは、友人を"mucker"と呼びます。なまりの強いバーミンガムアクセントは英国で最も人気がないことで有名ですが、最近の調査からは、多くの英国人が、バーミンガムが位置するミッドランド地方アクセントで話すことが愚かなイメージを与えると考えていることが明らかに。シェークスピアも使っていたアクセントと言われるだけに、なんとも皮肉ですね。一方で、アイルランドのアクセントは英国中でも人気抜群で、テレフォンセールスの仕事でとてもプラスになるよう。
ロンドンでは、イーストエンドの強い方言 "cockney" (コックニー)が、ロンドン周辺地域の方言と合体して "Estuary
English" (入江の近くで使われる方言)として知られる新しい混成語ができました。ロンドン子にとっての親しみのこもった呼びかけの言葉は、"darling"
(ダーリン)や "love" (愛しい人) "mate" (仲間)が日常的で、お店の店員が客に対しても日常的に使われます。
かつては地方の強いアクセントで話す人たちは英国社会では見下されていましたが、興味深いことに、最近は逆の傾向が強まっています。英国放送協会(BBC)もかつては、"RP(Received
pronunciation)"(容認発音) として知られている標準英語を話せるアナウンサーだけを雇っていた時期もあったようですが、今では地域のアクセントを使うアナウンサーはごく一般的になり、英国の4地域ごと(イギリス、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)の方言やアクセントを使用したテレビドラマは大変人気があります。
方言やアクセントの様々な話題は英国放送協会(BBC)のサイトに満載です。
かつてはタブー視されていた方言も、今では、ステータスシンボルになり、the "Mockney" という"cockney"を真似た新たな方言や、イーストエンドロンドンの方言やアクセントを使うことで人気を集めようとするセレブを生み出しています。トニー・ブレア(元英国首相)やデーモン・アルバーン(ミュージシャン)、ジェイミー・オリヴァー(シェフ)は"Mocknies"とされています。
著作者 Philip Patrick (フィリップ・パトリックはブリティッシュ・カウンシルの英語講師です)

英国の公的な国際文化交流機関 ブリティッシュ・カウンシル
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