第1回 紅茶リバイバル !!
May 2008
英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシルの英語講師が、イギリス文化についてご紹介します!リアルなイギリス情報をお楽しみ下さい。

最近まで、「アフターヌーンティーは観光客と年配のご婦人方だけがたしなむ古風なしきたりだ」なんて思っていましたが、変化の兆しが見え始めたようです。近頃のティールームは何週間も前から予約が埋まり、その客層も伝統文化目当ての観光客ではなく、ロンドンの最先端をいくファッションリーダーたち! モード関係者もティーパーティを開催したり… いったいどうしてその組み合わせが?
今回は、そんな新しい紅茶にまつわるお話です。
イギリスは日本と同じく島国なので、陸続きのヨーロッパ諸国とは少し違いがあります。近隣のヨーロッパ諸国の人々がコーヒーを飲み始めると、イギリス人は紅茶に目覚めました。その紅茶熱は広く一般的な風習となり、イギリスの家庭を訪ねれば、そこが城であれアパートであれ、着いたらまず紅茶を差し出されるような具合で!
紅茶の人気は長い間不動の地位を占めていましたが、50~60年代になると、ビートニクやモッズなどの若者が、コーヒー好きのおしゃれなヨーロッパ人たちに感化されるようになりました。「古きを捨て、新しきを得る」という、支配層に対するささやかな反抗。そして時代を経て、今度はコーヒーが、新たな支配層となったのです。
話を2008年まで早送りしましょう。現在、コーヒーは至る所にあふれています。雑踏の中を押し合いへし合いしながら、熱々の液体でいっぱいのプラスチックのカップを持って歩き、もう片方の手で携帯電話を探した経験があるではないでしょうか。でもちょっと待って!この混雑から抜け出たいのなら、そう、紅茶を飲んだほうがよいのではないでしょうか?
日本に着てから10年、“温泉ランド”での不幸な体験は過去のものとなり、様々な温泉施設の迷路のような廊下の進み方や、動きを予想できなかったマッサージチェアの使い方もマスターしました。さらに学んだ重要なことといえば、ご褒美を必要としている女性は、待たせないということです!
こんな風に紅茶の人気は復活しつつありますが、そのイメージは一変しています。最近の紅茶は、友達と待合せをして飲むといったようなものではないようです。サディ・フロスト、アレキサンダー・マックイーン、ジミー チュウの創設者タマラ・メロンなどの豪華セレブが、それぞれのコレクションの発表に向けて、ティーパーティを開催しているのです。サディ・フロストにいたっては、招待客全員に"I love tea"とプリントした下着をプレゼント! はるか昔ビクトリア朝時代の貴婦人たちに通じるジョークではなさそうですね・・・。
しかし、セレブでいっぱいのアフターヌーンティーパーティは、氷山のほんの一角。マグカップ(カップ&ソーサーでは小さすぎることに注意!)に、沸騰したてのお湯とティーバッグ、そして好みの量のミルクと砂糖 ---- 紅茶は私たちにとってごくシンプルな楽しみなのです。アフターヌーンティーといって午後まで待つ必要もなく、いつでもどこでも味わうことができるものなのです!
著作者 ゴードン・アラン(Gordon Allan)は、
ブリティッシュ・カウンシルの英語講師です。
ブリティッシュ・カウンシル トラベル&カルチャー英会話コース
英国の旅行や文化について楽しく語りながら、英語力を伸ばしませんか?
■開講期間: 2008年4月14日(月) →2008年6月28日(土)(10週間)
■コース日時: 毎週水曜日または金曜日 13:30-15:30
■詳細は、ホームページ
(www.britishcouncil.or.jp/english)をご覧ください。