

ウォーキングは、水辺を楽しむのにいちばん手軽な方法です。イギリスには無粋な堤防や柵がほとんどないので、歩いているだけで水辺がとても近く感じられます。中でもトゥパス(運河沿いの小道)で行う「カナル・ウォーキング」は誰でもすぐにトライできます。水路に沿って歩いていれば迷うこともなく、また高低差も少ないので、本格的な地図や道具をそろえる必要もありません。運河沿いでは、産業革命時代にボートの船頭や馬が休むために設置されたパブが今でも営業していますので、ランチやディナーを組み込んだウォーキングも楽しいですね。手始めに、ロンドン市内にあるリージェンツ運河に沿って歩いてみてはいかがでしょうか。
水辺のウォーキングを総称して「ウォーターサイド・ウォーキング」と言いますが、それにはもちろん川もあります。川沿いのウォーキングといえば、やはりテムズ川。コッツウォルズにある源流からロンドン港に注ぐ河口部まで、なんと300kmに及ぶウォーキング用の小道が併設されているのです。この道は「テムズ・パス」と呼ばれ、特に長大なウォーキング・ルートを指定した「ナショナル・トレイル」のひとつでもあります。源流から流れ出るせせらぎから、ロンドンのど真ん中を貫く大河川まで、さまざまな表情を見せるテムズ川をウォーキングで味わってみてください。
水辺を楽しむいちばんの方法は、やはり船に乗ること。水から風景を見ることで、陸からでは感じることができないイギリスの魅力を必ず発見できます。
テムズ川にはいろいろなタイプの船がありますが、ロンドン市内を移動する大型の観光船はもっともポピュラーです。
たとえばウェストミンスター・ピアからタワー・ブリッジ、グリニッチなどの船で行ける観光地が市内にはたくさんあります。
これらの船は、ロンドンの「トラベル・カード」を持っていれば割引料金が適用されますので、大いに利用しましょう。同じテムズ川でも、ヘンリー、マーロウ、そしてオックスフォードなど上流部を巡るクルーズでは、ロンドンとはまた違った魅力を感じられるはず。
この船を運航するソルターズ蒸気船商会は、作家ルイス・キャロルが『ふしぎの国のアリス』を創作した時に使ったことでも有名です。
湖にもいろいろな船がありますが、ここでは湖水地方のコニストン湖を紹介します。湖畔にあるコニストンの村の船着場からはコニストンゆかりの人物の足跡を訪ねるスペシャル・クルーズがあります。ひとつは「『ツバメ号とアマゾン号』クルーズ」。コニストン湖は、作家アーサー・ランサムが『ツバメ号とアマゾン号』を書くに当たってモデルにした場所が点在していて、それらをぐるっと回る船がこれ。もうひとつの「コニストンのキャンベル」は、高速モーターボートで水面最高速度記録に挑戦し、コニストンに散った冒険家ドナルド・キャンベルの足跡を訪ねるクルーズです。どちらも、その道のエキスパートがガイドとして乗船し、詳しい解説を聞くことができます。
コニストンには、ほかにも、手漕ぎボート、モーターボート、ヨットのレンタルもあります。こちらは自分で操作しなければなりませんが、行きたい場所を自由自在に巡ることができますので、挑戦してみてはいかがでしょう。

秋山岳志| ○ | リージェンツ運河 | (http://www.waterscape.com/canals-and-rivers/regents-canal) |
| ○ | テムズ・パス | (http://www.nationaltrail.co.uk/ThamesPath/) |
| ○ | ロンドンのテムズ川クルーズ |
(http://www.wpsa.co.uk/) (http://www.crownriver.com/) (http://www.citycruises.com/) |
| ○ | ソルターズ蒸気船商会 | (http://www.salterssteamers.co.uk/) |
| ○ | コニストン湖のクルーズ | (http://www.conistonlaunch.co.uk/) |