2010年8月26日
ヴァージン・グループ会長のサー・リチャード・ブランソンが、先月、60歳のお誕生日を迎えたのを記念し、娘、息子とともにドーバー海峡をカイトボーディングで横断すると発表しました。一昨日そして昨日と2回に渡って試みられましたが、強風による危険性のため、今回は一旦、断念したようです。それでもサー・リチャードは「またいつか必ず挑戦したい」と言っているそうです。彼はイギリスで(そして恐らく世界でも)最も尊敬・注目されている実業家の一人。サー・リチャードは300以上の会社の経営に拘っており、しかも彼は全くゼロからそれを達成しました。彼の強靭な(と同時にとてもリラックスしている)精神力はスポーツや冒険で培われた一面もあるかも。
ヴァージン・グループが世界展開するビジネスの1つにVirgin Activeというフィットネス・ジムがあります。実は私も今年になってからここのジムに通うようになりました。何故ってVirgin Activeなら気軽にzumba(ズンバ)のレッスンが受けられるから。
ズンバは最近、日本でもフィットネス・ジムで取り入れられていますが、アメリカで活動するセレブのパーソナル・トレーナー、ベト・ペレスが生み出したラテン系の音楽とダンスを組み合わせたダンス・エクササイズ。90年代初め、エアロビクスのクラスを受け持った彼が、ある日、教室にレッスン用の音楽を持っていくのを忘れてしまい、手持ちのラテン音楽を使って考案したのが始まりとか。1時間のレッスンで300〜500カロリーを消費できるそうです。イギリスでもここ10年ぐらいはずっとサルサが流行っていましたが、その流れに乗って自然に広まったワークアウトといえるでしょう。
あのビクトリア・ベッカムはスーパー・ボディを保つため、毎日250回腹筋をしているとか、枝豆と白身の魚とイチゴしか食べないといった噂がありますが、ズンバも彼女のワークアウトに組み込まれたそうですよ。
私がVirgin Activeで行っているズンバのクラスでは、サルサ、ベリー・ダンス、メレンゲ、カリプソ、チャチャ、サンバなど、様々なラテン音楽に合わせて基本的なステップを教わります。まさにエクササイズでラテン各国をツアーしているような感じ。タンゴやフラメンコは別だけど、ラテン音楽って全般的に軽やかで、体が自然に動き出します。なによりズンバはguilt free。ダンスのレッスンではないため、多少間違えても、他の人とずれていても構わない。ダンスのビギナーや気楽にエクササイズしたい人にはお勧め。体を動かし続け、カロリーを消費し、自分が楽しければいいのです。
私が通っているズンバのレッスンで使う
ブラック・アイド・ピーズによるヒップホップ版
ブラジル・ボサノバの代表曲『マシュ・ケ・ナダ』(’66)
聴いているだけでハッピーな気分にしてくれる音楽ですが
これで踊るともっと楽しい
私が受けているズンバのクラスはカッコつけることなく、ちょっと恥ずかしいぐらいベタな定番の音楽や振付けで行ってくれるので、踊っていてとても楽しい。ベリー・ダンスなんて、なんだかアラビアン・ナイトに登場する踊り子になったような気分にさせてくれる。これぐらい大胆にステレオタイプなことをやってこそ、ズンバは面白い。
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とっても可愛いインストラクターのビクトリア
そういえば私の好きな映画『赤い靴』の
主人公のバレリーナの名前もビクトリアで赤毛でした
いつも笑顔で(たとえ体が故障しても)
毎回同じことを全く同じように丁寧に指導できる人
こういう人に教わると上達しますね
私がロンドンのジムに通ってみてラッキーだと思うのは、ダンスのインストラクターがほぼ全員プロのダンサーでもあるということ。だから振付の発想が跳んでいる。彼らは着ているトレーニングウエアも地味だし、普段はごく普通の人なのに、スタジオで踊り出すと別人のように輝き出す。それを見ているだけで触発される。しかもロンドンは人種の坩堝なので、レッスンの受講生も国籍や文化のバラエティに富んでいて、中南米出身者なんて何も教わらなくても体をくねらせたり上半身を揺すったりするのが天才的に上手だったりする。それを見ているとまた楽しくなる。イギリス人もロンドンに住む外国人も全般的にシャイだけど、レッスンが進むにつれ、笑顔がこぼれ出す。ビクトリアも”(踊っている時は)keep smiling”って言います。

Virgin Activeはイギリス国内に72のクラブを有する
新金融街カナリー・ワーフのクラブにあるスイミング・プールでは
まるでテムズ川で泳いでいるような感覚が味わえます
ロンドンでもこんなプールは他にはないかも
隣接するフォーシーズンズ・ホテルに宿泊すると
こちらのジムとプールが利用できます
同クラブのスタジオでは、テクノ音楽に合わせてウェイト・リフティングを行う「ボディ・パンプ」や、究極のエアロビクス「ボディ・アタック」なども行っています。イギリスのジムは基本的に軍隊式トレーニングの考え方が主流(ズンバのレッスンは例外)。トレーナーは個人の限界に挑戦、それを突破させるよう指導します。やるかやらないかは本人の意志と自己責任。一般向けジムなのに、ヨガのレッスン内容もかなり高度(3点倒立もさせます)。
私が他にも気に入ったのはテクノ音楽にのって行う室内サイクリングのセッション(これは日本にはまだないかも)。音楽のテンポとインストラクターの指示に合わせて一斉に自転車を漕ぎ、コーラスの部分で負荷を加えたり、立ち漕ぎしたり、全速ダッシュしたりします。まるで自転車とダンスしているみたい。これが何とも言えないトランス状態をもたらしてくれます。最初は辛いけど、その苦しさを乗り越えると、だんだん気分が高揚して不思議な爽快感に変わっていく、まさにマラソンの「ランナーズ・ハイ」。こちらのジムにおいては(そしてこちらのアウトドア活動全般において)、この達成感を実感させることに照準を定めているような気がします。

ジムの前から見える夕暮れ
ジムを出た後
涼しい夜風とこんな夕日に出迎えられた日は最高!






