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イギリスに滞在中のヴァージン特派員達が、イギリスの「今」の情報をお届けします!!

RICA プロフィール


ビートルズに始まるブリティッシュ・ロック、マーチャント&アイヴォリーの映画、森嶋道夫著『イギリスと日本』の洗礼を受け、精神的豊かさと最先端文化の発信地と信じた英国に移り住んで10年。

今年、ロンドンにオープンしたフレンチ・パティスリーを共同プロデュース。
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3月13日に千秋楽を迎えるキーラ・ナイトリーの初舞台、The Misanthropeを観てきました。17世紀フランスの劇作家、モリエールの代表作の1つ『人間嫌い』の舞台を現代ロンドンに置き換えた作品。セア・シャロックという女性演出家が手がけていますが、彼女は『エクウス』の舞台で、ハリー・ポッター役でお馴染みのダニエル・ラドクリフ君を全裸で走り回らせた人です。

 

 

comedy theatre 1

 

The Misanthrope が上演されていたコメディ・シアター

 

 

comedy theatre 2

 

キーラ・ナイトリーとダミアン・ルイス

 

 

ショービジネスの世界の浅薄さと欺瞞を嫌うイギリス人脚本家アルセスト(ダミアン・ルイス)が恋する相手は、ハリウッドに君臨するアメリカ人女優のジェニファー(ナイトリー)。果たして二人はどこまで分かり合えるのか…。社会問題を直視していたモリエールは、やはり現実的な結末を用意していました。これを観てつくづく感じたのは、なーんだ、現代って17世紀のフランスから変わってないのね、ということ。歯に衣着せぬことで有名なイギリスの劇評ですが、ガーディアン紙の批評では普通の出来ということで3つ星。イギリス演劇は底辺のレベルが本当に高い。例えば、場末のパブの裏の小屋でやっているような小さな芝居でも、無名の役者の素晴しい演技が観られたりするため、そう簡単に5つ星はくれません。テレグラフ紙の劇評のサイトではThe Misanthropeのクリップがほんの少し見られます。

 

 

私はキーラに2度会ったことがあります。1度目は彼女がアイルランドで撮影していた映画のセットビジットで。リハーサル中の彼女を芝生の上で囲み取材しました。2度目は彼女が当時、イメージモデルをしていたアスプレイという英国ブランドの店のリニューアル・オープンのパーティで。たいへん気さくで正直な女の子でした。これはイギリスの俳優全般に言えることですが、スター気取りの人は殆どおらず、なるべく普通であろうとします。ひとたび舞台に上がれば、キーラは目を見張るほど美しい人に使われる形容詞、dazzlingという言葉が相応しく、ゴージャスです。

 

 

アルセスト役のダミアン・ルイスは、エリート校イートンを出て、ドラマ・スクールで演技を学び、ロイヤル・シェークスピア・カンパニーなどの舞台にも出演している俳優。昨年、アメリカNBCのテレビドラマ『真実のパズル』に主演していたので、日本でも少し知られるようになったでしょうか。この方、実は数年前、私の自宅から数メートル先の家に住んでいましたが、アメリカ映画に出演するようになってから売れっ子になり、引っ越しました。

 

 

昨年はジュード・ロウがシェークスピアの舞台『ハムレット』に主演して、話題を集めました。舞台専門の役者と比べると、その実力は及ばないものの、人気スターがウェストエンドに立つことで、普段、古典に接することのない若者が劇場に足を運ぶきっかけになるとしたら、これほどエデュケーショナルなことはないでしょう。

 

 

キーラのお芝居はもう終わってしまいますが、彼女の主演作『高慢と偏見』で共演して以来の実生活のボーイフレンド、ルパート・フレンドが、やはり4月10日まで舞台に出ています。アメリカ人作家、ダグラス・カーター・ビーンの喜劇、The Little Dog Laughed のロンドン初演。こちらもハリウッドの内幕物。ルパートもインタビュ―したことがありますが、真面目な好青年です。仲良しカップルというのは似ているものですが、間近で見ると顔の作りがキーラとそっくり。The Little Dog Laughedのガーディアン紙の批評では4つ星がついています。

 

 

 

 

一方、『セックス・アンド・ザ・シティ』で知られるキム・キャトラルも舞台に出演中です。日本でも『私生活』という題名で知られている、1930年に初演されたイギリスの作家、ノエル・カワードのPrivate Lives という作品。離婚した男女が5年後、それぞれ新しい相手と新婚旅行へ出かけるが、偶然、ホテルで隣同士の部屋に居合わせてしまう。別れたはずのふたりの関係が再燃し、夫と妻を置き去りにして駆け落ちするというコメディ。Private Livesのガーディアン紙の批評も3つ星ですが、キャトラルを見るだけでも楽しいはず。こちらは5月1日まで上演されています。

 

 

ロンドンに来てから、劇場でスターの生の姿を数限りなく観ることができました。場合によっては、観客の中にスターが紛れ込んでいることもあります。これぞロンドン暮らしの特権。イギリスに来られたら、ミュージカルもいいと思いますが、昨今では映画俳優が必ずどこかの劇場に出演していますので、どうぞお見逃しなく。







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