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イギリスに滞在中のヴァージン特派員達が、イギリスの「今」の情報をお届けします!!

RICA プロフィール


ビートルズに始まるブリティッシュ・ロック、マーチャント&アイヴォリーの映画、森嶋道夫著『イギリスと日本』の洗礼を受け、精神的豊かさと最先端文化の発信地と信じた英国に移り住んで10年。

今年、ロンドンにオープンしたフレンチ・パティスリーを共同プロデュース。
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今月は私も含め多くの英国在住者にとって、hay fever=芝花粉症に悩まされる受難の月。その名のとおり、干し草が作られる(haying)時期に呼応しています。イギリスでも年々何らかのアレルギー症状を持つ人が増え、芝花粉症の人は全体の20%=1千万人以上もいるそうです。この時期に公園に行くと、くしゃみが止まらなくなったり、目が痒くなったりします。重症の場合はどこに行っても同じ症状が続きます。


ジューン・ブライド(この言葉自体はローマ神話の婚姻と出産の女神ジュノに由来)という言葉に相応しく、6月はイギリスが最も輝く時。国花である薔薇も咲き始め、カントリーサイドは春から夏に変身します。たとえ花粉症といえど、この美しい季節を見逃すのはあまりにも切ない。


そこで、イングランド東南部のサセックスに行ってきました。ここはロンドンから車で1〜2時間あれば行ける私のお気に入りの美しいカントリーサイド。サセックスに来たらぜひ泊まっていただきたいのが、Gravetye Manor(グラヴタイ・マナー)です。ここは「おもてなし・魅力・個性・静寂・美食」の5つの憲章に基づき厳格な審査をクリアしたホテルとレストランのみが加盟を認められるフランスの権威ある協会『ルレ・エ・シャトー』のお墨付き。ここのホテルのさりげなく、的確で、肩の凝らないサービスには、いつもほっとさせられます。また、ここのレストランでは、敷地内の畑で栽培された野菜や地元の素材を使ったモダン・ブリティッシュ料理を出しています。素材がいいと、それだけでお料理のクオリティは保証されたようなもの。

 

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グラヴタイ・マナーの

sitting room(居間)から庭に出る扉

 

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グラヴタイ・マナーのsitting room(居間)

 

マナーハウスというのは、本来、地元領主の邸宅を指すもので、グラヴタイ・マナーの歴史も16世紀のマナーハウスに遡ります。19世紀には造園師のウィリアム・ロビンソンがこの屋敷を買い取りました。当時は毛氈花壇などを用いたガードネスクと呼ばれる派手な装飾庭園が流行していたのですが、彼はそれに反発し、イングリッシュ・ナチュラル・ガーデンを提唱した人です。グラヴタイではロビンソンが設計した庭園を散策することができます。

 

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グラヴタイのイングリッシュ・ナチュラル・ガーデン

 

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私にとってマナー・ハウスが魅力的かどうかは、その門から屋敷までのアプローチで決まります。グラヴタイも4㎢の森林の中に佇んでいますが、車で門を潜ってから屋敷に辿り着くまで鬱蒼とした林を抜けていきます。期待が高まると同時に、静かで小鳥の声しか聞こえない別世界に入っていきます。もう自分がどこにいるのか分からない。長い冬の後に春の訪れを待つようなエキサイティングな感覚。願い事は叶うまでが楽しい。このアプローチを過ぎて、実際に屋敷が見えた時、「ああ、ここに来て良かった」と思えたら、ビンゴ! 当たりです。

 

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ホテルの看板が見えてから屋敷まで続く緑のトンネル

別世界に入り込むような快感

 

グラヴタイ・マナーに泊まったら、ぜひNymansWakehurst PlaceBorde HillHigh Beechesといった近隣の美しい庭園を訪れてほしいと思いますが、今回、ご紹介するのは、残念ながら今月末で閉園することになったLeonardslee Gardens(レナーズリー・ガーデンズ)です。

 

庭園をデザインしたサー・エドモンド・ロダーの曾孫であるロビン・ロダー氏は、年間数千万円の費用をかけ、一年365日休むことなく、庭園を守り続けてきましたが、遂に限界を感じ、1年半前、家と庭園を含む1㎢弱の敷地をマーケットに売りに出しました。この度、500万ポンド(6.5億円)で売買契約が成立。この広さとお庭のクオリティを考えると、これはお買い得でしょう。次の主人(あるじ)となる方は、今のところ庭園の公開は考えていないそうなので、今月末でひとまず休業です。

 

レナーズリーには、酸性の砂岩土壌に19世紀から生育するシャクナゲやマグノリアなどが咲き誇っています。私は特にガーデンを渡り歩いているわけではないのですが、それでもイギリスに住んでいると、自然と様々なガーデンに行く機会があります。今回、初めてレナーズリーに足を運んでみてびっくり。そのスケール、実際に流れた歳月だけが醸し出す色褪せた写真のような風景、背丈よりずっと高い生け垣の小道を迷子になる楽しさ…。こんなガーデンは他にないと断言できますね。「白雪姫」の7人の小人が出てきそう…。

 

 

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ところで皆さん、ワラビーが庭にいれば、芝刈り機がいらないってご存知でしたか? 実は園内には40匹のワラビーが「放牧」されていて、過去100年に渡って芝刈り機の役割を果たしてきたとか。マシンではうまく届かない茂み等の下の草も、ワラビーがきれいに食べてくれるそうですよ。確かに芝刈り機と比べて静かだし、何より作業の手間が省けますね。

 

 

 

 

レナーズリーのワラビーについて報道するニュース

(日本語字幕付)

 

また、もう1つのレナーズリーの見どころは、そのドールズハウスのコレクションです。ビクトリア時代の家や店舗、学校、農村風景、人々の生活が実物の12分の1の大きさの人形や小道具で再現されており、当時の様子を垣間見ることができます。これはハマります。入場者は大人も子供も目を輝かせて見入っていました。

 

 

 

 

老若男女問わず感激!

レナーズリーのドールズ・コレクション

 

 

レナーズリー・ガーデンズは英国最高のガーデンの1つと言われているだけに、閉園は本当に残念。公開は今月末までです。

 

Gravetye Manor

Vowels Lane, near East Grinstead, West Sussex RH19 4LJ

Tel: 01342 810 567

 

Leonardslee Lakes and Gardens

Lower Beeding, Horsham, West Sussex, RH13 6PP

Tel 01403 891 212







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