2010年5月31日
イギリスの選挙の話題でザック・ゴールドスミスのことを書きましたが、彼の出馬した選挙区はロンドン中心から15キロ南西の、テムズ河畔の緑豊かな高級住宅街リッチモンドでした。ここにはロイヤル・パークの1つ、リッチモンド・パークがあります。ロイヤル・パークというのは本来、王室の狩猟地だった20㎢以上に及ぶロンドンにあるハイド・パークやリージェンツ・パークを含む8つの公園で、文化・メディア・スポーツ省所管の行政法人であるRoyal Parksによって管理されています。私たち一般人は実は王室のご厚意で公園を利用させていただいているわけですね。
前回ご紹介した議会開会式など時代錯誤的と思われるかもしれませんが、イギリスでは王室と国民との持ちつ持たれつの関係がうまくいっている気がします。王室が世界中の観光客を引き寄せる最大のアトラクションの1つであり、そのために王室絡みの行事や演出が必要であると国民も納得しているようです。Crown Estateは英国王室に属する60億ポンド(7,900億円)相当の不動産ポートフォリオで、ロンドン中心の繁華街Regent Streetもその一部ですが、もはや王室の私有財産ではなく、それらの運用収益は国家の重要な財源になっています。王室のものとはいえ、資産を眠らせず、積極的に管理・活用するところが世界的金融都市ロンドンらしいですよね。Crown Estateの2008−09年の収益は3億ポンド(394億円)以上。一方、同年の王室の国家予算はおよそ4,000万ポンド(52億6,000万円)でした。
さて、リッチモンド・パークはロイヤル・パークのなかでも最大で9.5㎢あります。ニューヨークのセントラル・パークの3倍に相当するとか。ここには600頭以上の鹿がいることで有名です。



リッチモンドへはウェストミンスターからボートで行くこともできますが、ここに来たらぜひPetersham Nurseriesに足を運んでみてください。保険ブローカーのBoglione氏が95年にアン王女(1702-14年在位)の狩猟用別邸だったPetersham Houseを購入。2002年に荒廃していた隣接する敷地も買い取った夫妻は、その2年後、ここをガーデン・センターとしてリニューアル・オープン。センター内のレストラン&カフェは、先月のタイムズ紙でイギリスのオープンエア・レストラン50の6位に選ばれました。温室内のレストランでは本格的なモダン・ヨーロピアン料理を出してくれます。草花に囲まれた空間でいただく食事だから、一層美味しく感じられるのですね。セレブも来るそうですよ。メニューはこちらをご覧ください。

Petersham Nurseriesに続く道に教会があります。その看板

教会の入り口

Petersham Nurseriesはこちら


Petersham Nurseries


こちらの奥がレストラン

絵のように美しい商品ディスプレイ



ガーデン・センター内のレストラン&カフェといえば、ロンドン北西部、運河のあるLittle VeniceのClifton Nurseriesもお薦め。こちらは1851年創業のロンドンで一番古いガーデン・センターで、今や大人気のオーガニック・ブランドとなったDaylesford Organicのカフェが入っています。週末は近所に住むカップルや家族連れで満席になります。






