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イギリスに滞在中のヴァージン特派員達が、イギリスの「今」の情報をお届けします!!

木島タイヴァース由美子 プロフィール


イギリス田舎周りとマーマレード作りを趣味とする。 人間より動物のほうが賢いと信じている在英年数30年以上の日本人。

最愛の愛犬をなくしてから2年近く経った頃、「犬のいない生活はとても淋しいけれど、かと言って次の犬を飼う心の準備もできていない。」という私たち夫婦のところに娘が聞きつけてきた情報は「バタシーのドッグズ&キャッツホームが、何かの理由で他の犬と一緒にホームで暮らすことのできない犬のために里親を探している」ということでした。永久に飼うことには抵抗があるけれど、短期間なら……と即刻バタシーに連絡を取りました。バタシーのドッグズ&キャッツホームは英国に多くある犬、猫のレスキュー.チャリティ団体のひとつです。捨て犬や虐待を受けた犬を救助してリホームするこの動物愛護団体は1860年に設立され、ヴィクトリア女王に始まり現在でも王室の保護を受けています。現在のパトロンは現エリザベス女王です。

 

    

 

 

早速書類を取り寄せて申請し、家庭訪問で面接を受けた後で里親になることが決りました。

こうしてやってきたのがアンバーです。「貴方たちに最適と思われる犬がいます。」と言われてアンバーに会った時のことは今でもはっきり覚えています。センターの入り口に、「リホーム先を探しています。」という言葉と共にアンバーの写真が展示されたボードがありました。よほど緊急に里親が必要という感じです。

 

 

 

サルーキーとラーチャーの血が入っていると思われるアンバーは、過去にどんな体験をしてきたのでしょう?ブルブル体を震わせて人を怖がっています。他の犬と一緒に怯えっぱなしで暮らすことはアンバーにとってよくないので、たとえ短期間であっても一刻も早く、静かな環境で暮らすことが大切と判断してのことだったのでしょう。バタシーではアンバーが必要なもの(ベッド、マット、おもちゃ、首輪、リード、コート、ドッグフード、食事のボール……..)を全て支給してくれました。それらは全てアンバーに新しい飼い主が見つかるまで貸してくれます。

 

センターで初めて対面した時のアンバー

 

我が家で暮らし始めたアンバーはしばらくの間、逃げ回っていました。食事やトイレも人がいるところでは決してしません。とにかく静かな犬で私たちがソファーに座ったり立ったりする度怖がって部屋から出ていきます。そうやって一週間が過ぎたある日、「アンバーを欲しいという人が見つかりましたから、連れてきてください。」という電話が入りました。その時の私たち夫婦の落胆といったら。こんなに早く別れることになるとは考えてもいなかったことです。即刻「私たちに引き取らせてください!」と返事をしました。

 

こうやって、今度は正式にアンバーを家の子に迎える手続きをしに行きました。獣医さんからの話があり(アンバーは心臓に問題があるために、それを承知で引き取るという書類にサインもしました)、料金を支払って(バタシーの規則で、リホーム前に避妊手術やマイクロチップを体に入れる費用が必要なので無料で引き取ることはありません)、やっとアンバーが家の子になったのが今年の3月です。本当に少しづつ少しづつ我が家の環境に慣れてきていますが、私はまだアンバーの吠える声も聞いたことがなく、いまだに人の前ではご飯も食べません。トイレも庭の隅で誰もいない時に済ませます。その分、名前を呼べばたまーに恐る恐るやってきたり、人がいない時はソファーで居眠りをするとか、普通の犬ではごく自然な行動をアンバーが起こせば大感激です。ますます「今までずいぶん遠慮しながら生きてきたのだなー。」とアンバーが不憫になるばかり。

 

バタシーでは健康な犬や猫を安楽死させることはありません。新しい飼い主が見つかるまでセンターで暮らせますし、何かの理由でリホームさせられない犬猫は、一生バタシーで暮らすことになるので、それらにかかる費用をいつも募っています。

 

日本では英国人のエリザベス.オリヴァーさんが始めた動物レスキューセンターが大阪にあります。以前、雑誌の仕事の際に始めてその存在を知ったのですが、非常に興味があります。日本でもこういった動物レスキューセンターがあることは素晴らしいことだと思います。英国ではバタシーをはじめドッグズ.トラストなどのレスキューセンターは一般公開していて、私は観光ガイドではありますが、お客様のご希望でそういった観光以外の場所にご案内することもあります。それだけ日本でも英国の動物福祉に関心を持っている方がいらっしゃるということだと思います。

 

犬と一緒に歩けば、犬好きなひとは微笑んでくれるし、時には見知らぬ人と長く立ち話しをすることもあります。犬の散歩のために行っていた公園で多くのひとと知り合いました。飼い主の半分くらいはレスキューした犬を引き取っていることもその時に知りました。不幸な犬を引き取って幸せな一生を送らせることの喜びは例えようがないということを多くの方からおしえられ、「今度飼う事があったら絶対にレスキューセンターから」と心に決めていました。その歓びアンバーが少しずつおしえてくれています。

 

地下鉄駅構内で見つけた犬のリホームのための宣伝

 

センターで新しい飼い主を待つ犬

 

アンバーが来てからは、数ヶ月の間に色々な人や犬と知り合いました。会えばアンバーの恐怖をなくそうとレイキを使って治療をしてくれるキャシー、アンバーが大好きな見た目は怖いのに中味がとてもソフトなスタッフォードシャー.テリアのデンゾー、ラブラドールのリッチー………

アンバーが完全に安心してこの家で暮らすにはまだまだ時間がかかると思います。でも私たちがアンバーを救った以上に、アンバーは私たちの暮らしに幸せを運んできていることは確かです。

 

http://www.dogmob.co.uk/

http://www.battersea.org.uk/

 www.arkbark.net/?q=ja/

 

 

 

 

 

 




関西にお住みのHご夫妻をご案内するのは今年で連続3年目です。去年の旅行記もこのブログに書きましたのでご記憶の方もいらっしゃるでしょう。ご主人は日本でも車椅子で暮らしていらっしゃるため、観光の足も車椅子ごと乗ることのできる特別車です。(ロンドンのタクシーも車椅子のマークがついているものだと大丈夫) 今日はHご夫妻のお許しを得て今年のコッツウォルズ、湖水地方の10日間の旅のことをお話したいと思います。

 

まずヒースロー空港から真っ直ぐ定宿とも言えるコッツウォルズのThree Ways House Hotelに向かいました。ここには障害者用の設備の整った部屋があり、3年目ともなればスタッフもおふたりのことをよく覚えていて再会を喜びあいました。

 

ドライバーはやはり3年連続のロレインさん

 

翌朝から旅の始まりです。まずはコッツウォルズからちょっと南に足を伸ばしてストーンヘンジへ。

 

帰りに立ち寄ったBradford on Avonではナローボートが停泊する運河のほとりを散歩。

 

ロレインは水門の開閉も手伝うほど頼もしいドライバーです。

 

後日、今度は実際にナローボートに乗って水からの景色を楽しみました。

 

 

    

ボートの上での紅茶はまた格別です。

 

 

水道橋を渡る時は眼下に広がる田園風景に感激。

 

 

ここでもまたロレインが大活躍。

 

Coughton Court(コートン.コート)は今ではナショナルトラストの所有ですが、過去600年にわたって、そして今でもThrockmorton家が住んでいます。この一族は特にチューダー朝の歴史に関連が深く、家の中には歴史に名を残した一族の肖像画や所有した私物が残っています。

 

 

 

 

湖水地方ではロレインに代わってヤヴィッドが運転。素晴らしい景色を堪能しました。  

 

 

      

 

 

 

グラスミア湖近くで。 

 

ターン.ハウ湖周辺は1時間くらいのウォーキングには最適のルートです。

 

    

ウィンダミア湖の遊覧の後はLakesideからHaverthwaiteまでを蒸気機関車で。

 

 

Holker Hall はLord and Lady Cavendishの所有で過去400年にわたりその先祖が住んでいるお屋敷です。

 

 

 

建物の一階はCoughton Court 同様車椅子のための傾斜版があるために楽に見学できます。保存指定の関係でこういう古い建物にエレベーターがついている例はほとんどなく、二階以上の部屋を見学することはできませんので、見学できない部屋の写真が用意されています。

 

    

 

 

ガーデンでは車椅子の方のためのルートがちゃんと表示されていますので、安心して楽しむことができます。

 

この他にも、紙面では全てご紹介することができないほど色々な場所での観光を楽しんでいただきました。英国では博物館をはじめ多くの観光地で車椅子の方の特別な施設を設けています。一般の方と同じように楽しめるように特別待遇をしてくれるところがあり、時間をかけずに能率よくまわるために協力してくれます。そしてそこで働くスタッフの方々が車椅子の方のニーズに合わせて色々と配慮してくれる場合が多いのもありがたいことです。そういう理由からか、観光地では車椅子の方をよく見かけます。是非、日本からも多く訪れていただきたいと思います。

 

10日間の後、帰国されたH様ご夫妻ですがヒースローに向かう車中「来年はどこにしましょうか」という会話を聞いて「今回も楽しんでいただけた。」というガイドとしてのうれしさがこみ上げてきたと同時に、いつも好奇心を持って何事も前向きに暮らしていらっしゃるH様ご夫妻から実に多くを学ばせていただいた10日間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







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