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イギリスに滞在中のヴァージン特派員達が、イギリスの「今」の情報をお届けします!!

木島タイヴァース由美子 プロフィール


イギリス田舎周りとマーマレード作りを趣味とする。 人間より動物のほうが賢いと信じている在英年数30年以上の日本人。

ロンドンで一番賑やかな繁華街オックスフォード.ストリートからほんの少し北のマンチェスター.スクエアにあるのがハートフォード.ハウスです。といえばあまり馴染みがありませんが、この建物がウォレスコレクションのホームであるといえば「ああ。」とうなずく方も多いはず。

 

By kind permission of the Wallace Collection

 

美術館というよは、個人のお宅でゆっくり美術を鑑賞している気分です。もちろんそのお宅の主はとてつもなく大きな美術品の収集家である貴族かなにかではあるのですが。

 

By kind permission of the the Wallace Collection

 

By kind permission of the Wallace Collection

 

ウォレスコレクションはハートフォード子爵一族が5世代に渡って収集したものを1897年に国家に寄付したものです。個人から国家へ寄贈された美術品のコレクションとしては最大かつ最高級のもので、絵画ではレンブラント、ルーベンス、ティシャン(ティッツィアーノ)、ヴェラスケス、ブシェ、ワトーなどが名を連ねます。「微笑む騎士 Laughing Cavalier」のコピーは英国ではよく見かけるものでもオリジナルがここににあることを知る人は少ないでしょう。

 

By kind permission of the Wallace Collection

 

この絵を描いたフランス.ハルスは1865年にこの絵がオークションに出る前は無名の画家でした。美術にはするどい感性をもっていた4代目ハートフォード子爵とこの絵を競り合ったのがロスチャイルド男爵でしたが、激しい競り合いに成功したのはハートフォード子爵でした。その値はなんと推定額の6倍だったといわれています。今ではフランス.ハルスは17世紀を代表するオランダの画家のひとりとして名を連ねています。

 

ジャン.オノレ.フラゴナール作 「ぶらんこ」はこれを模写したタペストリーをどこかで見かけた記憶があります。「マダムの乗っているブランコを司教が押して、私が下でマダムの足を見ている絵を描いてほしい。」といったのは、18世紀のフランスの宮廷に関わる匿名の男性だったそうでそれを注文された画家はあまりの不謹慎さに「スリッパを宙に飛ばせたらいい絵が出来上がると思うのですが。ただしそれには私より、もっと適切な画家がおりますでございます!」とその仕事を同僚のフラゴナールに譲ったとか。世間の目を気にしてのことなのか、それとも真に道徳心から出した決断なのかはわかりませんが。

 

 

By kind permission of the Wallace Collection

 

またセーブル焼きのコレクションも見事でルイ15世がセーブルの工場を訪れて直接購入したものなどが、ケースの中や家具の上に所狭しと並んでいます。その色の美しさに胸の鼓動が音をたてて感じられるはずです。

 

By kind permission of the Wallace Collection

 

今、ウォレス.コレクションでちょっとおもしろい『シーッ! それは秘密。』という展示会が行われています。セント.ヴィンセンツ.カソリック小学校の生徒が美術館の学芸員たちと共に企画した展示で、美術館が所有する絵や、彫刻、陶器の小物、家具などに隠された秘密を見つけて解説するという特別展示です。それは子供の目から見た興味の対象ではありますが、大人にとっても興味深いものばかり。

 

   

 

例えばコーネリアン石で出来たかぎたばこ入れです。1976年に発見されたのが箱に隠された2枚の小肖像画で、それは18世紀のフランスの文学者、哲学者であっヴォルテールとその愛人で数学者であり物理学者でもあったシャトレ子爵夫人のものでした。(写真)

 

By kind permission of the Wallace Collection

 

これらのコレクションが国家に寄贈される時の条件が、「コレクションのひとつたりともハートフォード.ハウスから持ち去ってはいけない。」というもので賃貸も許されていないのです。ですから、ここのコレクションはここでしか鑑賞できないと思えば感激もまたひとしおでしょう。30近いのギャラリーからなるコレクションを全てじっくり鑑賞するには一日を費やすことをおすすめします。そしてランチは中庭に造られた素敵な『ウォレス.レストラン』でいただけば文句なしの『素敵なロンドンの一日』を体験できるはず。帰途に着かれる際は募金箱に気持ちを残していくこともお忘れなく。こんなに素晴らしい美術館が無料だなんて申し訳ない気がするでしょうから。

 

 

http://www.wallacecollection.org/




例年 この時期になると、スノードロップの花を見つけるためのウォーキングを始めます。野生の花では春真っ先に咲くのがスノードロップで、下を向いて恥ずかしそうに咲く白い花はとても可憐ですがその反面、雪をかきわけて力強く地面から出てくる頼もしさももっています。

 

さて、今回はそのスノードロップを探してコッツウォルズから始まったウォーキングでしたが今年は寒さが長引いたせいか、開花は遅いようです。コッツウォルズでは残念なら見つけることが出来ず、友人の住むヘレフォード近くまで足を伸ばしました。そして最後にやっと出会えたのがナショナルトラスト所有のガーデン、‘ザ.ウィアーThe Weir ’でした。ちょっと早いかな?という気もしましたがワイ川を見下ろしながらのウォーキングは実に快適で、是非皆さんにもおすすめしたいと思います。下の写真がザ.ウィアーですが、多少の坂道はあるにせよ初心者でも十分楽しめるサーキュラー.ウォーク(出発点に戻ってくるルート)で、1時間もあれば十分のショートコースです。

 

 

 

 

 

 www.nationaltrust.org.uk

英国人の趣味の中でもウォーキングは最も人気のあるもののひとつです。ウォーキングルートを記した本やガイドブックは無数にありますが、たとえその通り歩いてもけっこう迷うもの。私は初めてのルートを試す場合は、必ずOrdnance Surveyという地図を持っていきます。これは簡単に書店で手に入る地図としては一番詳しいものです。

 

    

 

それでもまだ初めての英国でのウォーキングが心配な方は、まずは一般に公開されている大邸宅の敷地を歩くのはいかがでしょう?。ナショナルトラストが持っている多くの18世紀の貴族の館の敷地内をゆっくり歩くことから始めるのもひとつのアイデアです。

 
例えば、風景ガーデンのデザインで有名なランセロット.ブラウン(ケイパビリティ.ブラウン)が、6代目コヴェントリー伯爵のために18世紀中ごろに初めて風景庭園としてデザインしたクルーム.パークはいかがでしょう?それまでの英国のガーデンはフランスやイタリアのガーデンを模倣していましたが、画家であったウィリアム.ケントは、クロードの絵に描かれた風景を庭園に生かすことを思いつきます。それはベルサイユ宮殿に見られるような直線や幾何学模様を重視したデザインではなく、自然観を強調したものでした。これが風景庭園の誕生です。ケントの後を受け継いだランセロット.ブラウンは湖を造ったり樹木を植えたりしてもっと大胆な風景庭園を造り出していきます。クルーム.パークの庭は正にコヴェントリー伯爵のお屋敷からの展望を考えてデザインされました。そのために中世の教会を壊し、丘の上に新しい教会を建てなおしたくらいです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チケット売り場では地図や見所がわかりやすく説明されている無料のウォーキングガイドが入手できます。。またコヴェントリー伯爵邸であるクルーム.コートは18世紀を代表する新古典派建築家兼インテリアのデザイナーであったロバート.アダムの手になる素晴らしい天井のプラスターワークや壁のパネル、暖炉などが見られます。
 
 
 
 
 
 
今月から昨年同様ヴァージン.アトランティック航空メルマガ読者のために特別に企画された現地集合ウォーキングが始まります。ルートも昨年より多くなって色々な場所でのウォーキングを楽しんでいただけます。英国でのウォーキングに興味のある方は是非ご参加ください。メルマガは無料で登録できます。    www.virginatlantic.co.jp






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