2009年5月11日
友人のブーツを持って、先日、セント.ジェームス通りにある靴屋、ジョン.ロブに行ってきました(写真)。この友人、初めてここで作ってもらった靴があまりに気に入ったために、同じようなもので色違いをもう一足、作ることになったのですが、最初の靴をしばらく履いてるうちに、小指がちょっと側面に当たるというので、お直しをするために私が日本から連れて帰った(?)というわけです。なにせ、彼のために特別に作られた靴です。しかも高価なものなので、飛行機内ではちゃんと手荷物にして、抱えて帰ってきました!
ロンドンには、今でも昔と同じ方法で手作業で品物をつくるお店が多く残っています。このジョン.ロブは1849年創立。老舗の中では新しいほうかもしれません。でも、細かいところまで完璧に気を配って作られた靴の評判は、世界中に知れ渡っています。1970年代からパリのエルメスがジョン.ロブの名前のもとで売っている靴はハロッズなどで手に入りますが、このセント.ジェームズ通りのお店のものはエルメスのものとは違い、100パーセント、オーダーメードです。
以前、ある雑誌の取材でジョン.ロブ氏をインタビューしたことがありました。その時に彼がはいていた靴が古そうな靴でありながら、とても心地よさそうだったので伺ったところ、30年前の靴であることが判明。ところが、先日、もっとすごいお話を伺いました。最近、チャールズ皇太子が訪問された際に、修理のために持っていらっしゃったのはなんと彼が20歳の時に、ジョン.ロブで作った靴だそうです。皇太子は今、61歳です。(下記のウェブサイトから、Royal Visit をクリック)

今、このお店には豊永映恵(あきえ)さんという方が働いていらっしゃいます(写真)。私は、外国で働いている日本の職人さんに会うと、心にジーンとくるものがあるんですね。なんだか、明治時代に海を渡って、日本からやってきた大和魂を感じます。彼女の言葉に深く感銘を受けました。英国人には、自分で気に入った靴は、履いて、履いて、穴があいてしまっても、そこにツギを当ててまでも履き続けるひとがいます。それが返って彼らのおしゃれでもある。。。。。。そうなんですよね。古くなったから捨てるのではなく、そうやって靴でも、服でも自分の体の一部になっていくことは、なんとおしゃれなんでしょう!

ジョン.ロブの靴は、一足2500ポンド前後します。まずは、ラスツ(Lasts)という足の木型を作ってもらいます。お店の地下には、顧客のラスツが、棚にズラリと並びます(写真)。フランクシナトラ、ダイアナ妃、チャーチル、ジャクリーン.オナシスなど亡くなった方々のものも残っています(写真。)こうやって、ラスツに合わせて時間をかけて作られた靴は、大事に使えば30年や40年はもつのでしょう。


突然、ハリウッドの俳優などが来店することもしょっちゅうというこのお店、ある雑誌で「ロンドンで一番美しいお店」と絶賛されたのもうなずけます。
日本にも時々、ここから職人が出向いて注文を受けるそうですが、次回は、6月6、7、8日に職人のひとりであるマイケル.センプル氏が東京のホテル.オークラにいらっしゃるそうです。予約が必要です。(03-3582-3707)














