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イギリスに滞在中のヴァージン特派員達が、イギリスの「今」の情報をお届けします!!

木島タイヴァース由美子 プロフィール


イギリス田舎周りとマーマレード作りを趣味とする。 人間より動物のほうが賢いと信じている在英年数30年以上の日本人。

アメリカでパブリックスクールといえばもちろん公立の学校のことですが、「もちろん」が「もちろんでない」のが英国です。この国では「パブリックスクール」といえば完全に私立の学校のことで公立校はstate schoolと呼ばれます。

 

それらのほとんどは古い歴史を持っていておもしろいのですが、いつも観光客に公開しているわけではありません。でも、多くがガイド付のツアーを行っていますので、興味のあるかたは参加されてはいかがでしょう。

 

例えばイートン校です。ここはウィンザー城に行ったついでに簡単に行ける距離にあります。ウィンザーから、テームズ川にかかる橋を渡るとそこはイートンの町です。イートン校にたどり着く前に橋から少し歩いてみるともおもしろいものがけっこう目に付きますよ。

 

15世紀に建てられた家(今は中華料理のレストラン)のそばにはヴィクトリア女王時代のポストや、その先には英国の街頭ではめったに見られない自動販売機が。(これはずいぶん昔の切手の自動販売機で今は使われていません。)

 

   パブリックスクール  パブリックスクール

 

古いものばかりではありません。先日はヘアードレッサーの前にこんな犬の置物がありました。オシッコをしているこの体勢がなんとも言えず可愛らしいものでした。

 

パブリックスクール

 

イートン校は1440年にヘンリー6世が70人の学生に無料で教育を施すために設立した学校で、それが今では1300名の13~18歳の男子がモーニングを制服として勉学に励んでいます。20名の首相を輩出した学校ですが、中でも有名なのは1815年のワーテルローの戦いでナポレオンを破ったウェリントン将軍です(後に首相)。「ワーテルローの戦いの勝利はイートン校のグラウンドですでに決まっていた。」という彼の言葉が正しければ、今の英国があるのはイートン校があるからといっても言いすぎではないでしょう。この戦いで英国が負けていたら、今、この国では英語のかわりにフランス語が話されていたかもしれません。

 

ガイドが案内してくれるツアーに参加すればすばらしいパイプオルガンや扇模様の天井(fan-vaulting)、15世紀の壁画などのあるチャペルや、 1443年にできた教室に入ることもできます。この教室では、昔の生徒が自分の名前を机や、窓の雨戸に刻んだものがいまだに残っています。(ツアーに関しては http://www.etoncollege.com/VisitsToEton.aspx)

 

パブリックスクール

 

パブリックスクール  パブリックスクール

 

普通ロンドンからのウィンザー観光は、半日で済ませる場合が多いのですが、一日ゆっくり過ごせば、例えばウィンザー城で女王が出入りする際に使うロングウォーク(写真)をゆっくり散歩することもできますし、女王のファームショップ(写真)も覗けます。また、タクシーで少行ったところのテムズ川に面したOakley Court Hotelでアフタヌーンティ(写真)をとるのもいいでしょう。これにイートン校を加えれば英国をたっぷり感じる素敵な一日になることうけ合いです。

 

パブリックスクール  パブリックスクール

パブリックスクール

 

パブリックスクール

 

 

 

 




もうずっと前から話に聞いていた「引力によって吹き上げる噴水では世界一」というものをやっと見ることができました。車でスーッと通り過ぎてしまう小さな村、スタンウェイに、そんな噴水があることすら耳を疑ってしまうくらいです。それに、近くに行った時に寄ってみたいと思っても、その噴水があるというマナーハウスはいつも閉まっています。それもそのはず、ここは6,7,8月の火曜日と木曜の午後のみオープンしていて、その噴水は2時45分と4時からの30分づつ、一日に2回しか見ることができないのです。

 

 

いつものように、「近くを通ったついでに噴水を見て行きましょう。」といういい加減(?)な気持ちではなく、先日はきちんと計画を立ててスタンウェイ.ハウスを訪れました。敷地に入ってみると以外にコンパクトなマナーハウスは教会の尖塔が近くに聳え、大きな木や昔の厩舎や納屋、番小屋、コテージが残り、マナーハウスの典型といったところ。現在はニードパス卿の所有になっています。時代とともにまろやかな色になったコッツウォルド.ストーンの建物の美しさがまわりの芝生や木々の際立った緑の中で落ち着いたやさしさを感じさせてくれました。

 

 

 さて、この噴水なのですが、何故一度に30分しか水が出ないかといいますと、完全に引力の力で水が噴出しているからです。つまり30分で水を出し切ってしまうために、溜まるまで時間がかかるということらしいです。引力によるものでは世界一の高さを誇るこの噴水の高さは90メートル。

 

週に二日しかオープンしていないマナーハウスですが、レストランはちゃんとあって、驚いたことにここを訪れるひとのほとんどが利用している感じです。その理由は、噴水を見たあとは、紅茶が飲みたくなるのでしょうか? それともホームメードのおいしいケーキかも?

 




2009年7月18日

H 様ご夫妻をコッツウォルズ8泊、チェスター2泊のツアーにご案内しました。ご主人が車イスをご利用になっていらっしゃるために、車も車イス専用車を旅行会社が手配してくださって、おかげでパブリック.フットパスでのウォーキングなど、楽しんでいただけたようです。


コッツウォルズでの「車椅子の方のためのウォーキングルート」無料パンフレットを製作されたスティーヴンさんが、おふたりに会いにこられ、彼お勧めのコースもまわりました。イルミントンの村では、900年前の教会にも立ち寄りましたし、スティーヴンさんの友人のヘルプをいただいて、この素晴らしい教会の中も見学することができました。説教台やベンチの木彫りが素晴らしく、作ったアーティストのトレードマークのネズミの可愛らしかったこと。教会内には11匹のねずみが彫られているとのこと。ドアのところにもちゃんといました!また、ウォーキングを通して素敵な出会いもありました。

チェスターの町では城壁の上を散歩したり、チェスター大聖堂も見学。ウェールズでは西の果てのアングルジー島にあるボーマリスの古城を歩き、また世界遺産にもなった水道橋ポントカサステ(地上37メートル)の横の狭い道のウォーキングも。下を見れば河が流れ、緑の林や草地が広がり、横はサクのない運河です。さすがにここは、運転手のロレインに車椅子をプッシュしていただきました。彼女はもと、ホームで働いていたという有資格の介護婦さんだったひと。さすがにヘルプも手際よくやってくれます。

またボドナントガーデンは車椅子の方には、是非お勧めのガーデンで、特別にそのルートを標識で示してくれています。

コッツウォルズでは、グロスター大聖堂や、少し離れてはいますがバース侯爵のお屋敷であるロングリートを訪れ、お屋敷を見学の後はサファリパークにも立ち寄って自然に暮らしている動物たちに会ってきました。侯爵のサファリパークです。

そしてもちろん、地元の古いパブも忘れてはいけません。天井には一体どれくらい古いのか問いたくなるような大きな梁がむき出しになって。地ビールに舌鼓を打って、ローカルで採れたおいしい野菜を材料にして料理された英国料理も気に入られたようです。マナーハウスでのアフタヌーンティは、お天気が良い日だったので、外でいただきました。鳥のさえずりを聞きながら、やさしいそよ風が、最高のアフタヌーンティの雰囲気をかもし出してくれました。

11日間の旅はあっという間に終わり、まだまだ行き残した場所が沢山ありましたが、それはまた次回に。。。ということで、日本への帰途につかれました。どんなことも経験してみたいというお二人のポジティヴな姿勢に学ばせていただくことが多くありました。「旅の楽しみ方」を心得ていらっしゃるということでは100点満点のおふたりでした。このブログに写真を使わせていただくことも快く承諾してくださって感謝です。これからは、もっと多くの車椅子の方々に是非英国に来ていただいきたいですね。




コッツウォールズへのバス観光ではよく訪れる町、ブロードウェイ。broad wayとは、家畜を移動させたりするのに十分な広さをもつ通りのことで、英国にはこの名前の町や村が沢山あります。ニューヨークのブロードウェイは、昔は色々な名前の道が19世紀の終わりに一緒になって‘ブロードウェイ’となったようですから、この町と直接の関係はなさそうです。

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さて、このブロードウェイの町を見下ろす300メートルの丘に立っているのがブロードウェイ.タワーです。この塔はブロードウェイ近くの幹線道路からはっきり見えますので、次回この地域を訪れることがあったら是非、車窓から探してみてください。緑の丘と空の間にくっきり見えるはずです。塔の上からはお天気のいい日ですと13の州が見渡せるといわれています。

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英国には‘フォリー’と呼ばれる塔が沢山あります。これは18世紀の風景ガーデンのためにデザインされたものが多く、実際に使うためというより、遠くから眺めるためのもの、つまり装飾用に造られたものがほとんどで、形は中国のお寺や、ローマの廃墟などがあります。究極のガーデンファニチャーとでもいいましょうか。

でも、このブロードウェイ.タワーに関しては、建てられた目的は定かではありません。色々な憶測のうち、ひとつは狩の時に観客が「ワーワー!」「キャーキャー!」いったりして声援を送るために建てられたというもの。また他の説では、コヴェントリー伯爵が外出して帰途につく際に「これから帰るゾー」と、館にいる召使に出迎えの準備をさせるためのサインを送るために建てられというもの。もうひとつは、ここから25キロ離れた伯爵の館で伯爵夫人が「あの丘に火を灯したら、この館から見えるでしょうか?」とつぶやいたことから、実際に火を灯したところ、館から見えたので、そこに塔を建ててしまったという説もあります。

目的はどうであれ、確実に記録に残っていることは、1794年にジェームズ.ワイアットがデザインをしたということですが、その後1827年に改修工事が行われてからは色々な用途に使われたようです。ウィリアム.モリスがラファエル前派のサークルの友人、エドワード.バーン.ジョーンズや、ダンテ.ガブリエル.ロゼッティと、ここでホリデーを過ごした際、お風呂嫌いだったモリスがここでお風呂にはいったということも聞いたことがあります。訪れたバーフォードの教会の修復作業を見て、モリスが古代建造物の保存に興味をもったのも、このホリデーの最中でした。それが、今では英国にはなくてはならない古代建造物保存協会へと発達していくきっかけとなったのです。

ブロードウェイの町から、パブリック.フットパスを使ってのウォーキングは、丘からの眺めもさることながら、途中から眼下に見下ろすブロードウェイの町は、周りの広大な景色に囲まれて、宝石のように美しく見えます。

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