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イギリスに滞在中のヴァージン特派員達が、イギリスの「今」の情報をお届けします!!

木島タイヴァース由美子 プロフィール


イギリス田舎周りとマーマレード作りを趣味とする。 人間より動物のほうが賢いと信じている在英年数30年以上の日本人。

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3月.4月に英国旅行をする方へ。 »

2010年2月24日

先日ロンドン観光でお客様をバッキンガム宮殿にご案内した際、宮殿に翻っているユニオン.フラッグ(1902年以降はユニオン.ジャックとも呼ばれる)を見てひとりの方がおっしゃいました。「今、女王がご在宅ということですね?」 

 

正確には、女王がご在宅の場合は女王旗であるロイヤル.スタンダード(写真)が、そうでない時は国旗であるユニオン.フラッグが宮殿の上に掲げられますが、旗の上げ下げは、女王が敷地に入られたり出られた瞬間にフラッグ.マスターという旗係が行います。

 

 

 

以前は女王が在宅の場合のみロイヤル.スタンダードが掲げられ、不在時は何も立っていませんでした。ところが1997年にダイアナ元皇太子妃が亡くなった際にロイヤル.スタンダードが半旗にならなかったことへの国民の反感が強く、その妥協策としてユニオン.フラッグが半旗で掲げられました。そしてそれ以降、女王在宅の際は女王旗(ロイヤル.スタンダード)が、不在の時はユニオン.フラッグと決っています。女王旗はこれまでも、そしてこれからも半旗になることはありません。

 

ちなみに旗を半旗にする際は、必ずまず、一番上まで上げてから徐々に3分の1のところまで下げるという決まりがあるそうで、決して下から上げて3分の2のところで止めるということはないようです。旗の上げ下げも儀式なのですね。

さて、バッキンガム宮殿やウィンザー城のロイヤル.スタンダードと国旗が年に何度か驚くほど大きな旗になることがあります。これを6月のある日、初めてウィンザー城で見た時は驚きました。半旗になるのはわかりますが、お化けのように大きな旗を見るのはなんとなく異様です。後で知ったことですがその日は女王の公式の誕生日で、ロンドンではパレード(Trooping the Colour)が行われる日でした。つまり特別な日に掲げる旗が大きな旗なのです。

 

下記の写真で普通の日と、特別な日にウィンザーに翻る国旗のサイズを比べてみてください。

 

 

 

ユニオン.フラッグはご存知のように、イングランド、スコットランド、アイルランドの国旗を重ねたものです。まず、1606年にスコットランドとイングランドの国旗を合わせて作られ、1801年にアイルランドの国旗が加わって現在のユニオン.フラッグができました。ところが3枚の国旗を重ねると、どうしてもそれぞれの国旗の大切な部分が見えなくなってしまうために、苦心の結果できたのが今のユニオン.フラッグです。つまり重ねる順番を左右違えることによって平等にしたのです。ですからよく見るとユニオン.フラッグは決して左右対称ではありません。

 

日本の日の丸は「誰でもひと目でわかる」「3歳の子供にも描ける」「一度見れば忘れない」という紋章や旗の目的を完全に達成している素晴らしい国旗ですが英国の国旗は実に複雑で、旗ひとつにとっても今まで、他国に征服されることがなかった日本と、長い戦争の結果、やっと連合王国として成り立った英国という国の歴史の違いが感じられます。

 

 

 

 







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